ECS L7VTA 改造レポート

[テスト環境]
部位 名称
CPU AMD AthlonXP Processor 1800+(133x11.5=1.53GHz)
Graphic nVIDIA GeForce2 MX 32MB SDR
MotherBoard ECS L7VTA 改
Chipset VIA KT400
Memory PC2700 CL=2.5 512MB SEITEC
HDD Quantum Fireball EX4.3A
CPU Cooler Copper Silent 2M
OS Microsoft Windows XP Professional(SP1a)

[はじめに]
今回の改造はいつも以上に危険ですので、失敗した場合のリスクを自分で背負える方以外は絶対にやらないでください。
また、必ずしも成功するとは限りませんので、そこらへんを理解した上で作業をしてください。

[経緯]
当時、OverClockに興味をもち、AK77-333を使い倒してましたが、KT333マザーの多くはFSB=266MHzまでの対応であり、333MHzに設定してもPCI=33MHzにはなってくれず、HDDのブートデータが飛ぶということをやってしまいました。
そこで、買ってきたのが、ECSのL7VTA。元々安い製品ですが、中古ではさらに安く、当時では考えられないような破格(6980円だったはず)で入手。
で、実際にOverClockを試みた結果、FSB=333MHzには設定可能ですが、問題がひとつ。このマザーボードには、倍率設定機能はおろか、電圧設定機能すらないのです。
最初はCPU自体のブリッジを直接クローズしていたのですが、途中で、もっと手軽にできないものか・・・と思い、軽い気持ちから、Fab51の記述通りに電圧変更機能をつけた・・・つもりでした。
が、問題発生。使ったはんだごてが60Wの強力なやつだったため、回路がやられてしまったようです。起動できません。

あとで調べた結果、VIDのブリッジ5本のうち、2本のみが生きており、残り3本が死んでいるということがわかりました。おかげで、VCoreが1.0〜1.1V固定に・・・起動できるわけがないw
低電圧で動作可能なMobileDuronを使って、100x5(MobileAthlon/Duronは倍率が5xか6xである)で起動したところ、BIOSまで拝めたので、確認が取れました。
どうにか、この壊れたマザーを救いだす方法はないかと思って海外改造サイトをまわっていたところ、同じECS製のL7S7A2というマザーボードの改造方法を掲載したサイトを発見しました。
このマザーボードは、SiS 746を搭載したもので、最初は、KT400のマザーでなんてつかえないんじゃないか?と思ったのですが、よくよく読んでいると、RichTek RT9237というチップが今回のキーのようです。
RT9237(勝手に転載させてもらいました)
ん・・・このチップ、どっかでみたことがある・・・w
そう、このチップ、L7VTAにも使われてるんです。
どうも、このチップの赤い線の部分が、CPUのVIDの信号を反映させるようです。
この記事の内容を要約すると、赤い線の部分を全部繋ぎ合わせれば、1.85V(VIDの全ブリッジをクローズした状態)になる。というものです。
内容から推測できることは、
・RT9237チップの1〜5番のピンは、CPUのVIDをとおり、GNDに繋がっている
ということです。つまり、1〜5番ピンを繋ぐことで、もともと繋がっているVIDブリッジからGNDへと通電させれば、そのVIDのブリッジがクローズされているのと同じ状態になるということです。

では、早速試してみましょう・・・
・・・1〜5番をつないでみて起動・・・
ばっちり1.85Vで起動できました。
なら、これを利用して、電圧をDipスイッチで制御できるようにしてやりましょう。というのが今回の企画です。

[改造方法]
まず、RT9237の1〜5番の足をすべて上げます(半田ごてであたためてはずす)。非常に細かい作業です。失敗して足をチップ根元から折ってしまうと、永久に起動できなくなりますので注意してくださいw
ってのも、俺がやってしまったからなんですけども・・・(苦笑 まぁ、辛うじてはんだ付けに成功しましたがw
次に、線をチップの足に直接はんだ付けします。
RT9237半田付け後
足を最初にはずしておかないと、もともとCPU側でクローズされているブリッジをオープンに設定することができないので注意してください。
で、次に、この先をDipスイッチに繋げ、GNDへと結線してあげればokです。GNDはCPUソケット裏のピンへと通してください。詳しいGNDやVCore等ソケットのピン配置についてはFab51さんの方を参考にしてください。
Dipスイッチ
なお、隣にある黒い12連Dipスイッチの方は、倍率変更回路のものです。そちらの詳細はFab51さんの方を参考にしてください。

[実際に設定する]
では、この、つけた回路を実際に使ってみましょう。
あ、この回路の問題は、もとのブリッジの内容を完全に無視するようにしているので、最低限ブートするのに必要なVCoreを設定しておかないと、絶対に起動できないことです。
ちゃんと起動できるボードで改造を行う場合は、Fab51さんの方に掲載されている方法で行った方が無難です。
で、設定方法です。
RT9237のピン12345
対応するVID43210
電圧0.4V0.2V0.1V0.05V0.025V
オープンになっているVIDのぶんの電圧の合計を1.85Vから引いたものが、CPUのVCoreとなります。
たとえば、1.65Vで起動したい場合は、VID=3、RT9237のピン番号で2番をオープン、残り4つをクローズにすればいいのです。

また、この方法での電圧変更は、起動後にも行えました(L7VTAで確認)。
落としすぎるといっきに画面が固まったり黒くなったりしますので、下げすぎ注意ですw

[まとめ]
この改造で、まったく使い物にならなくなったと投げていたマザーが一枚使えるようになりました。
たぶん、この改造方法は、RichTek RT9237を搭載した全てのマザーで使えると思います。
もし同じように壊してしまった方は、ダメ元で挑戦してみるのもありかもしれません。

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